現代人は、テレビやパソコン・スマホなどを長時間見つめることが多い。そのため、眼精疲労やドライアイなどで、眼科を訪れる人が増えている。目は、日常生活を送る上で特に重要な働きを担っている器官のひとつだ。その構造上、デリケートな器官であり、その診察や治療には専門的な知識と経験がいる。よって、目の全般的疾患を担当する医師や看護師には、優れた専門性が要求されるのだ。
眼科の中でも、外来の治療専門の病院やクリニックから、眼球そのものを治療するレーシックなど手術や入院まで受け入れる病院やクリニックなどがある。眼科での勤務を希望する看護師は、そのどちらを選ぶかによって携わる業務内容が違ってくるのだ。そのため、どちらを選ぶかによって身につけるべくスキルが違うことに留意が必要となる。
視力検査をはじめとする眼圧測定や眼底検査など、眼科で行うさまざまな検査は、ほとんど看護師が担当する業務だ。そのため、専門的な何種類かの検査器機を使いこなす必要がある。この点が、他の診療科との大きな違いだ。眼科の看護師に一番要求されるのは、「患者が目の障害で抱く不安」を取り除く、配慮あふれるきめの細かいケアだろう。
眼科手術では、網膜剥離や白内障や緑内障が代表的だが、それぞれの手術時間は比較的に短く、多い日には一日に10件足らずの手術をこなす場合もある。そのバックアップを任される看護師は、そつなく要領よく立ち回る必要があるのだ。